かつて寺院は寺子屋に象徴されるように人々の学びの場として高い教育基盤を社会に与え、仏教は生老病死の四苦八苦の荒波を乗り超えるための妙薬として人々の心の支えとなっていました。しかし、日本の伝統仏教教団が「葬式仏教」と揶揄される今日、仏教を真剣に学ぶ場としてお寺の本堂が有効に活用されることも少なく、「こころの時代」「宗教教育の大切さ」を叫ばれながらも社会に果たすべき役割を満たしていないことも事実ではないでしょうか。
そこで、明るい寺子屋瑞岩寺では、当檀信徒はもとより志を持つすべての人々へ100回を目標にこの学びの場を提供してゆきます。
今回は第1回目、盲目のミュージシャン増田太郎くんでした!
境内に灯る500本のキャンドルが幽玄な雰囲気をかもしだし、訪れた300人ほどの人々に、楽しいトークや『毎日が歌っている』ほか9曲を披露しました。
本堂だけではなく境内を埋め尽くした人たちは彼の奏でるバイオリンとピアノの音色にしっとりと耳を傾け、彼の音楽から勇気と力、いのちの有り難さを感じていた。
増田太郎 Profile
5歳よりヴァイオリンを始め、ピアノ、ギター、ヴォーカルをこなす。
20歳で弱視であった視力を失うが、ヴァイオリンを弾きながら歌う、という独自のスタイルで精力的に音楽活動を展開。通常のコンサートに加え、自治体や企業、学校等を対象とした《講演ライブ》で全国を訪れている。
1997年、NHK《みんなのうた》にて、楽曲《雲》が放送。
毎年クリスマスイブに放送されている、ニッポン放送《ラジオ・チャリティ・ミュージックソン》に、2002年より出演。
2003年3月、北海道の高校生から届いた一通のメールをきっかけに、《別海高校歌声プロジェクト》に参加。
新聞各紙をはじめ、フジTV《とくダネ!》、BSフジドキュメント《ぼくは歌になりたい》にてドキュメンタリーが放映される。
2003年4月?2004年3月、ニッポン放送《オールナイトニッポンレコード》にて《悩み相談コーナー》ほかを担当。
現在、ラジオ番組《増田太郎ミュージックシュタイン》(栃木・茨城・和歌山・日本福祉放送)放送中。
ヴァイオリニストとして、森山直太朗さんの《手紙(さくらのカップリング曲)》やより子さん、普天間かおりさんのレコーディング、奥井亜紀さんのライブ等にも参加。
2006年1?3月、楽曲《花星賛歌》が、普天間かおりさんのカヴァーにより、テレビ東京《美の巨人たち》のエンディングテーマに起用。
著書にエッセイ《毎日が歌ってる》(すばる舎)がある。
ホームページ:http://www.tarowave.com/
合掌
平成二十年十月 吉日
住 職 長 谷 川 昭 雄