ご喜捨について

【瑞岩寺開創四六〇年記念事業】本堂並びに書院建築勧募の趣意書

謹啓　時下檀信徒及び有縁の皆様には、ますますご清祥のことと存じます。

平素から当寺の維持発展に格別のご尽力を賜り、深く心から感謝申し上げます。

慈眼山　瑞岩寺は、新田義貞の時代に、新田金山城主由良信濃守成繁公によって開創された十一面観世音菩薩を本尊とする四百有余年の歴史を誇る寺院であります。

おかげをもちまして、瑞岩寺が天文十二年（西暦一五四三年）に創建されましてから四六〇年の星霜を数えることになりました。その間火災などの度重なる困難に遭遇いたしましたが、歴代住職と共に皆様方のご先祖によって立派に護持されてまいりました。これひとえに檀信徒各位の菩提寺護持の道念の賜物と衷心より感謝申し上げる次第であります。

さて、瑞岩寺の本堂は二百年以上前の建築物でありこの度の耐震検査では震度七には耐えられないことが判明しました。木材の各継ぎ目にひび割れが起っております。また書院は昭和二十三年の古い建物であります。すでに老朽化も甚だしく、これまで幾度にもわたって修理を重ね、雨風をしのいでまいりました。

しかし、近年とくに庫裡の随所がシロアリにやられ、修理効果もほとんど期待できない状況に立ち至っております。また、今後御寺を使用しての葬儀や通夜・法事での待ち合い室やおとき斎も必要になってきております。書院で葬儀ができるようにすれば、葬儀費用も格段に安価にすることが可能です。

瑞岩寺は寄付の要求はしないことになっておりますが、この度は多くの方から布施をいただく写経百万巻を発願いたしました。ご縁のある多くの方々に写経をしていただきその写経を新書院ならびに本堂の下に納経したいと存じます。

施行は、寺社建築専門で人間国宝になると言われている「社寺工舎」の菊池棟梁に依頼し、平成三十年末までには完成する予定でございます。

この建築物は、瑞岩寺の檀信徒の皆様の休息と集いのための施設でもあります。新築の暁には、皆様の清々たる安らぎの場として永く御利用頂く事になります。

　上記の事情を御賢察の上、主旨に御賛同を賜り格段の御協力を下さいますよう、伏して懇請申し上げます。

この本堂並びに庫裡新築の事業が無事円成し、我々の瑞岩寺が益々興隆し、壇信徒の皆様がご多幸でありますよう、仏天のご加護をご祈念致します。

ご喜捨　一口　十万円（寺務所より納経用紙をお送りいたします）

合掌

平成二十七年四月吉日

慈眼山瑞岩寺住職　長谷川俊道

檀信徒総代　　　青木一佳