かつて寺院は寺子屋に象徴されるように人々の学びの場として高い教育基盤を社会に与え、仏教は生老病死の四苦八苦の荒波を乗り超えるための妙薬として人々の心の支えとなっていました。
しかし、日本の伝統仏教教団が「葬式仏教」と揶揄される今日、仏教を真剣に学ぶ場としてお寺の本堂が有効に活用されることも少なく、「こころの時代」「宗教教育の大切さ」を叫ばれながらも社会に果たすべき役割を満たしていないことも事実ではないでしょうか。
そこで、明るい寺子屋瑞岩寺では、当檀信徒はもとより志を持つすべての人々へ１００回を目標にこの学びの場を提供してゆきます。
今回は第5回目、テレビでもおなじみの世界的バイオリスト古澤巌（いわお）さんでした！
雨上がりの秋の虫の音色をバックに古澤さんの生のバイオリンが境内中に響きわたりすばらしいひと時でした。楽しいトークや『アベマリア』『明治神宮奉納曲』『いい日旅立ち』ほか１２曲を披露いただきました。 感動でした。
300 人近い方々も夢心地だったのではないでしょうか？今回は東日本大震災という大きな出来事がありましたので、例年にも増して境内に3000本のキャンドルを灯しました。演奏前にすべての参加者と『般若心経』をお唱えしました。
すべてのいのちに、そして今日というかけがえなのい日に感謝です。スタップのみなさんもありがとう！感無量です。
古澤巌 Profile
東京都出身。桐朋学園大学で江藤俊哉、カーティス音楽院でアーロン・ローザンド、ナタン・ミルシテインに、ザルツブルグのモーツァルテウム音楽院でシャートン・ヴェーグ、イヴリー・ギトリスらに師事。１９９８年から４年間、東京都交響楽団のソロ・コンサートマスターを務めた。１９９３年、日本たばこ産業(JT)のピース・ライト・ボックスのテレビ・コマーシャルに出演。ジャズ・ヴァイオリンのステファン・グラッペリ、ギター・デュオのアサド兄弟、葉加瀬太郎と共演するなど、クラシック音楽のジャンルにこだわらない活動をしている。音楽活動を並行してNHK大河ドラマに役者として出演するなど、俳優業も行っている。
合掌
平成二十三年十月 吉日
住 職 長 谷 川 昭 雄
