お塔婆について教えてください

◆お塔婆の始まり

いろいろの説がありますが、お釈迦様の十大弟子の一人である舎利仏が、なくなった時、多くの弟子達は、 舎利仏尊者の死を悲しみ、その供養をするにあたりお釈迦様に訪ねたところ、お釈迦様は種々の華香を供え、 塔婆を建てて供養せよといわれたのが、塔婆の始まりといわれています。


お塔婆の形

お塔婆

今日、見かける塔婆には、「角塔婆」「平塔婆」「経木塔婆」というものがありますが、本来は角塔婆だったようです。 最近は平塔婆(板塔婆)が主流になっています。


現在、主に使用されている塔婆は、五輪の塔を表しています。 一般にお塔婆といえば、お墓にたてられている木製のお塔婆をさしていますが、 寺院などに立っている五重塔なあどの塔も塔に書かれている文字が異なりますが、 卒塔婆と同じ意味を持つものとされています。


卒塔婆の意味

仏像や経文を奉安して仰ぎ見て礼拝したものです。あるいは、存者、死者の徳を表すために、その人の遺骨とか、 髪とかを埋め、金石土木をもって一種の霊所を築き、仰ぎ見て供養したものといわれています。


お塔婆を依頼するとき

法事の当日に、お塔婆を建てますが、当日はお寺さんも他家の法事も重なり、混雑が予想されることが多く、 お寺さんには前もって依頼してください。

親戚や知人の中で、志のある方がいれば、 施主が一括してその氏名を書いてお寺さんに渡しておきます。尚、塔婆料については「お塔婆料と書いて渡すようにしましょう。


お塔婆に書かれている文字

戒名がお塔婆に書かれているのは、その仏さまの御尊体に対して亡き人の仏果を願うためとされています。 このように塔婆は、仏の体を、このような形をもって表現しているわけで、塔婆の上部の刻みが、 五輪形に作られているのは一切円満具足しているところの仏の仏体を表現しているので、一種の仏像であり、 仏のお姿を表現しているものでもあるのです。


お塔婆供養

法事などに、故人の霊を供養するために近親者の中で志のある人々は、法事の前に自分の名前を書いた塔婆をたてて回向してもらうわけです。 こうして供養するのも、塔婆にお経、戒名、の文句を書いて拝めば、その功徳と御利益は皆故人の霊の上に注がれるといわれております。


お塔婆の取り扱い方

年回忌に先祖の追善供養のため、戒名、経文を記していただき法要後に墓の後ろ脇に建てる。

仏様のお体ですから、振り回したり、かついだりせず、また汚れないように紙、風呂敷等につつんで、 お墓に建てるまで大切に扱うことも供養のうちです。


古くなった塔婆については、寺院・霊園でまとめて処理するところもあります。 もし、処理されていない場合は、お参りの前に処理しておくほうが、お参りの時に気持ちが良く、 また子孫としての心遣いだと思います。(瑞岩寺の場合は、お寺までお持ちくだされば御焚き上げ致します。)